先輩たちの教えを胸に。目指せ!周囲をモチベートするプロジェクトマネジャー
PROFILE
N.S.
2015年入社 マーケティングDX事業部 ビジネスグロース部
2015年よりデジタルマーケティング支援の当社にて、企画営業から開発ディレクションまでを経験する。
某大手出版会社のECサイト構築のディレクションや外資系製薬会社のデジタルマーケティングの保守運用支援を担当。
直近の実績では、外資系大手コーヒーショップの会員向けサービスの導入、大型プロモーションのシステム構築、不正取引対策システム導入、セキュリティ改善・可用性向上プロジェクトなどの開発のプロジェクトマネジャーとして従事。
N.Sさんは新卒入社なんですね。入社の決め手は何だったのでしょうか?
そのためには、大手企業より、ベンチャー企業でさまざまなことを体験したほうが将来役に立つのではないか、そう考え始めたのです。それに加えて、コンサルティング会社のインターンシップ体験でデジタルサービスのマーケティングに関わり、すごくおもしろくてやりがいを感じたこともあり、自分の進路について考え直すようになりました。
進路を考え抜いた末、志望業界を金融からデジタルマーケティングに変更し、就職エージェントに紹介されたのが、ネットイヤーグループでした。実際の面接では、デジタルマーケティングのおもしろさ、プロフェッショナリズム、クライアントとのつながりなどについて説明してくれたのですが、その話がすごくおもしろくて...!ぜひ、この人たちの下で働いてみたいと思いました。それに、ここでならいろんなことができるんじゃないかという期待もあり、無事に内定をもらうことができた私は、当社への入社を決意しました。
入社後は4カ月の新人研修を受けた後、BtoBマーケティングを専門とするビジネステクノロジーチームに配属されました。上司からの指示を受け、174時間のオンライン基礎プログラミング講座を受け、基本情報技術者試験を受験しました。別にしんどくはなく、むしろこれで火が付きました。もともと勉強は好きでしたが、もっともっと情報技術について学びたくなり、応用情報技術者試験も受験して合格しました。
現在の活躍にいたるまで、どのような経験を積まれてきたのでしょうか?
サイトリニューアルやサイト保守・運用業務のアシスタントディレクターとして経験を積み、同じプロジェクトの先輩たちから多くのことを学びました。
最初に入ったプロジェクトは、出版社ECサイトのリニューアルで、ここでプロジェクトの一連の流れを学びました。すごいと思ったのが、先輩たちの出版業界の知識です。クライアントの会社のことを知り尽くしているだけでなく、出版業界についてクライアント以上に詳しい。それでいて、一般ユーザーの視点も忘れておらず、入社したばかりの私は衝撃を受けました。
実際の会議に同席しても、出版業界の話題や時事問題からさりげなく本題に入るので、会議が和やかに始まり、意見も活発に出てくる。クライアントの要望を引き出しながら、しっかり会議をハンドリングしていく様子に雰囲気づくりの大切さを実感しました。
次に加入したのが、外資系製薬会社のサイト運用開発プロジェクトだったのですが、パートナーのシステムエンジニアは外国人だったため、クライアント先での定例会議はすべて英語で進行が行われていました。会議の内容を理解するのも大変なのに、議事録も作成しなきゃならない。先輩たちに助けてもらって、なんとかという思いで仕上げたのを覚えています。
また、当時このプロジェクトで一緒だった先輩から、「旗振り、ケツ持ち、動機づけ」という3つの言葉をもらいました。「周りを気にする前に、自分がこうしたいという旗(意思)をしっかり立ててから、プロジェクトを率いる。最後まで責任を持ち、プロジェクトの成功とは何か、メンバー全員できちんと共有する。『あなたと一緒に仕事をしたい』という想いをプロジェクトメンバーの一人ひとりに伝え、メンバーをモチベートする。」
これらは、今もプロジェクトを進める上で大切にしていることで、どうすればこの3つが実行できるか、自分なりにその方法をいつも探っています。
順調に経験を積まれてきたんですね。その中で、トラブルや挫折もあったのでしょうか?
プロジェクトを通じ、尊敬できる先輩たちからの教えを吸収し、経験を重ねてきましたが、もちろん順調なことばかりではありませんでした。
入社2年目のとき、担当していたサイトのリニューアルで、公開日が数日後なのにシステム実装が6割程度しかできていないことが判明。私も休日を返上し、システムエンジニアと共に出社することになりました。
遅れを取り戻そうと出社したのはいいのですが、エンジニアを急かすばかりで、『たいして役に立っていないじゃないか俺……』と、悔しくて泣けちゃったんです。応用情報技術者試験には合格しても、経験が浅く、エンジニアのようにプログラミングができないことに気が付きました。
さらにもうひとつ、悔しくて忘れられない事件がありました。それは、今も担当する大手コーヒーチェーンのWebサイトで起こったトラブルです。はじめ、エンジニアと一緒に調査をしましたが、原因を突き止められませんでした。長くお付き合いしていただいているクライアントで、いつものようにすばやく解決できるだろうと思っていたら、想像以上に時間がかかってしまったんです。結局は、翌朝に原因がわかって無事に解消できましたが、あのときも自分のふがいなさを感じました。
こうしたトラブルを入社2~3年目に経験したのですが、今振り返ってもきつかったな~と思いますね。周囲はプロフェショナルばかりなのに、自分はまだ何者でもない、何ができるかわからないと当時は悩んでいました。大学院に進んだ分、社会人のスタートが同世代より遅かったという焦りもあったのかもしれません。
システムは障害がないのが当たり前。いざ問題が起きたときにはすぐに原因を突き止めてトラブル解決する。それができなければクライアントの信頼は得られないと、痛感しています。システム保守というと、ルーティンワークみたいなイメージがあったのですが、まったくそんなことはありません。日々新たな課題が生まれ、それを新たな切り口や方法で解決しなければいけないんです。
ディレクターとひと言でいっても、一人ひとりにさまざまな特徴があります。悔しい想いをする中で、システムに強いディレクターになることを決意しました。みんなが困っているときに、最後にさっと解決する、そんなスーパーマンみたいなディレクターになりたい。2つの失敗をきっかけに、シェルスクリプトも勉強することにしました。
N.S.さんの部署はコミュニケーションが活発ですよね。何か秘訣はあるんでしょうか?
入社から4年が経った2019年、大手コーヒーチェーンサイトのサーバーレス化という大きなプロジェクトを任されました。みんなが困っているときに、最後にさっと解決する、スーパーマンみたいなディレクターになりたいという想いを体現していくチャンスだと思い、ひとつずつ行動に移していきました。
まず、5カ月間という長期のスケジュールに遅れが生じないよう、毎朝のデイリースクラムを習慣化。毎朝同じ時間、プロジェクトメンバー全員が集まって10分間の朝会を実施することにしました。それぞれの進捗、今日やること、今抱えている問題点を話す場です。
毎朝みんなで話すことで、何か問題があった場合でも、小さいうちにすくいあげて対処できるので、大事に至らずにプロジェクトを遂行することができました。
これは、以前のプロジェクトで、スケジュールが遅れてしまった反省からきています。問題が起きてからデイリースクラムをするのでは遅く、最初から実行することが重要と気付きました。こうした工夫の積み重ねが、プロジェクトを円滑に進めることができると感じています。
また、コミュニケーションを活発にして、メンバー間の信頼関係を強固にしたい──その想いから始めたことも、プロジェクトにはしっかり根付いていると思います。普段から担当しているクライアントのコーヒー豆でコーヒーを淹れて、メンバーと楽しむ場を設けています。みんなで同じコーヒーを飲むっていうのもいいですよ。クライアントの新商品の味も分かりますし、それで話も弾み、新しいアイデアが生まれる瞬間もあります。
チャットワークでも、雑談チャットのグループをつくり、休日の過ごし方やハマっていることなど、なんてことない会話が気軽にできるようにしています。仕事のことだけでなく、プライベートのことも話せるほうが、プロジェクトの雰囲気は良くなりますし、何かあったときにも相談しやすくなりますよね。
今後は、プロジェクトメンバーにもクライアントにも、このプロジェクトに関わって幸せだったと思ってもらいたいです。ひとりの人間の言葉によって、仕事への取り組み方って大きく変わると思っています。
だからこそ、期待や感謝の言葉は出し惜しみせず、どんどん伝えたい。チームのモチベーターやムードメーカーになって、自分のことだけでなく、周囲の幸せや成長にも貢献できる、そんな人間になりたいです。多くの先輩たちから、様々なことを吸収してきたからこそ、その想いは、プロジェクトメンバーや後輩たちにも広げていきたいと思っています。